会話しながら表計算・グラフ・データ分析

セルで動いているエージェントは、端末の横の Canvas に表を出せます。表には本物の計算式が入っているので、 数字を一つ直すと、合計・平均・割合がすぐに計算し直されます。同じデータからグラフも描けます。 会話は端末でそのまま続けられ、エージェントはあなたが直した内容を読み返せます。

エージェントは端末の中で動いているので、データも自分で取ってきます。プロジェクトの CSV、git の履歴、 ログファイル、コマンドの出力など。シェルで集計して、結果を表とグラフにして見せてくれます。

左のシェルのセルに sales.csv、右の Canvas に同じデータの表。月ごとの合計、前月比、平均、中央値、標準偏差が出ている

  1. 有効にする
  2. 何ができるか
  3. CSV を表計算で開く
  4. 自分で数字を直す
    1. 直した内容をエージェントに見てもらう
  5. データを最初から最後まで分析する
    1. 頼み方
    2. エージェントがすること
    3. 出てくるもの
    4. データを直して、変わるのを見る
    5. 読み直しを頼む
    6. 保存される場所
    7. 大きなファイル
    8. 分析をスキルとして残す
  6. ファイルの場所
  7. 使える関数
    1. 表の関数を作る
  8. 頼み方
    1. プロジェクトのファイルを表とグラフに
    2. CSV を最初から最後まで分析する
    3. 自分のリポジトリを調べる
    4. 前提を直して、もう一度聞く
    5. 表にない統計
    6. 数字を確認する
  9. 制限

有効にする

表(presentSpreadsheet)とグラフ(presentChart)は Canvas の道具(render)に入っています。

  • 作業領域の Claude・Codex・Copilot のセルは、最初から画面の道具を全部持っています。何もしなくて構いません。
  • プロジェクトのディレクトリでは、セッションを始める前に、起動画面の MCP の切り替えで Canvas をオンにします。 切り替えはディレクトリに登録されるので、効くのはそこで次に始めるセッションからです。動いているセッションには届きません。
  • Antigravity・Grok・Muse・Cursor は、作業領域でも登録したときだけ画面の道具を使えます。 どのコーディングエージェントを使うかを見てください。

道具の名前を言う必要はありません。「表にして」「グラフにして」と普通に頼めば使われます。 頼み方を見てください。

何ができるか

計算式の入った表。 エージェントは合計・平均・割合を、自分で計算した数字ではなく計算式として書きます。 値を一つ直すと、それに関わるところが全部変わります。

  • 一つの表に複数のシートをタブで持てます。計算式から別のシートを参照でき(=Sales!D7)、 「前提」や「試算」のタブの数字で本体のシートを動かせます。
  • 数字の書式:桁区切り、通貨、パーセント、日付。
  • 右上の Excel で .xlsx ファイルとしてダウンロードできます。

グラフ。 presentChart は ECharts でグラフを描きます。折れ線、棒、面、散布図、円、ヒートマップ、 ローソク足、サンキーなど。複数のグラフを並べることもできます。各グラフの PNG で画像として保存できます。 グラフのプラグイン 4.2.0 からは、箱ひげ図、パレート図、二つの値の軸、ウォーターフォール、散布図に重ねた当てはめ線、平均線、 カレンダー状のヒートマップなど、分析でよく使うグラフの書き方もエージェントが知っています。 4.3.0 からは、表の元の列から曲線を当てはめたり、ヒストグラムの区間を数えたりもできるので、そうしたグラフも表を追いかけます。 4.4.0 からは、点をまとまりに分ける、表の列ごとに箱ひげ図を描く、日本や世界の地図を塗り分ける(都道府県名や国名は日本語でも通ります)こともできます。 4.5.0 からは、値の大きさで文字の大きさを変えるワードクラウドも描けます。 カードは暗いテーマに合わせて表示され、横に並べることもでき、SVG と CSV でも保存できます(ワードクラウドは PNG と CSV、3D は PNG だけ)。 描けないグラフがあると、その理由がエージェントに返り、表示する前に直します。

グラフのカード。コーヒーとペストリーの月別売上を折れ線、月の合計を棒で表示

こんなふうに見えます。 次のカードは、架空の店舗の売上を入れた一つの表から、次のように頼んで描かせたものです。

都道府県別の売上を日本地図に、地域別の売上も出して。

広告費と売上の関係は? 回帰の線を引いて。満足度の散らばりも見せて。

似ている店はどれ? 店ごとの週の売上を箱ひげに、口コミに出た言葉をワードクラウドに、来店から購入までを漏斗に。

四つのグラフのカードが横に並ぶ。売上で塗り分けた日本地図、地域別の売上の棒、広告費と売上の散布図と回帰の線、満足度のヒストグラム

さらに四つのカード。来客と売上で二つにまとめた店、店ごとの週の売上の箱ひげ(外れ値が一つ)、口コミの言葉のワードクラウド、来店から購入までの漏斗

カードが二列に並んでいるのは、Canvas を右上のボタンで大きくしたからです。題名の下の From the spreadsheet: は、 そのカードを描いた表の範囲です。表を直すと描き直されます。地図では、範囲に行の無い地域(店の無い県など)は塗らずに残します。

これらのカードのもとになる集計は、表を返す計算式です。=GROUPBY(Data!B2:B41, Data!E2:E41, SUM, 0, 0) 一つで都道府県ごとの行が埋まり、 その横に LINEST が回帰の傾きと切片を、T.TEST が東と西の比較を出します(使える関数)。

Summary タブ。都道府県別と地域別の売上が、それぞれ一つの GROUPBY の式で埋まっている。横に回帰の傾きと切片、t 検定の p 値

グラフは表を追いかけられます。 エージェントが表の範囲からグラフを描くと、グラフはその範囲を計算した値で描かれ、 表が保存されるたびに描き直されます。数字を直せば、グラフも動きます。カードには、どの範囲から描いたかが出ます (「From the spreadsheet: Summary!A1:C13」)。エージェントが数字を直接渡して描いたグラフ(スクリプトで計算した曲線など)は 表を追いかけないので、描き直しを頼んでください(自分で数字を直す)。 動いている様子はデータを最初から最後まで分析するにあります。

CSV を表計算で開く

セルの横のファイルのペインで、.csv か .tsv のファイルを右クリックし、表計算で開く(コピー) を選びます。エージェントに頼まずに、 そのセルの Canvas に表として出ます。シートは Data の 1 枚で、ファイルの行がそのまま(1 行目も含めて)入ります。

  • コピーです。artifacts/spreadsheets/ に保存され、表を直しても CSV は変わりません。
  • ただの数(1200、-3.5)は数として入るので、計算式やグラフに使えます。それ以外(1,200 や日付も)は、ファイルのままの文字です。
  • 日付も文字のままですが、日付の関数(YEAR(A2)、DATEDIF、EOMONTH)は 2025-01-15、2025-01、Jan 2025、2025年1月 を日付として読みます。月だけなら、その月の 1 日です。
  • = で始まる値は、計算式として動かないよう、先頭に ' を付けた文字にします。
  • 5,000 行まで。それより大きいファイルは、理由を出して開きません。エージェントに分析を頼むと、ファイルを集計します(大きなファイル)。
  • ペインの Canvas ボタンと、全画面のファイルの画面にはありません。コピーは、ペインの横のセルの Canvas に出ます。

自分で数字を直す

セル C7 を選んで 260,000 に直したところ。合計・前月比・平均・標準偏差が計算し直されている。下の編集欄には C7、String / Formula、値、書式、Update が並ぶ

  1. セルをクリックします。表の下に、セルの名前(C7)の付いた編集欄が開きます。
  2. ただの文字なら String、数字や計算式なら Formula を選びます。計算式は = で始めます(例:=SUM(B2:B7))。 二つ目の欄は書式です(例:#,##0、0.0%)。
  3. Update(または Enter)を押すと、表が計算し直され、変更はすぐに保存されます。
  4. 編集欄は右の × で閉じます。

まとめて直したいときは、表の下の Edit Spreadsheet Data を開きます。表全体が JSON で出るので、 直して Apply Changes を押します。

セルの横の Canvas は幅が狭いので、編集するときは Canvas の上の拡大ボタンで広げてください。編集欄が収まります。

直した内容をエージェントに見てもらう

あなたが表を直しても、エージェントには知らされません。端末で伝えてください。

表の 9 月のペストリーの数字を直した。読み直して、グラフも描き直して。

エージェントは表を作ったときに、保存先のファイルと、利用者が直すかもしれないことを伝えられています。 読み直してと頼めば、そのファイルを読みます。ファイルの場所はフルパスで渡されるので、プロジェクトのディレクトリでも読めます。

ファイルに入っているのは入力した内容で、計算式はそのまま、計算結果は入っていません。 エージェントに見えるのは 749,000 ではなく =B7+C7 です。結果が必要なときは、エージェントが式を自分で計算します。 長い表や込み入った表なら、頭の中ではなくスクリプトで計算してもらってください。

データを最初から最後まで分析する

CSV・TSV・Excel のファイルを渡して、知りたいことを言うだけです。コードを書いたり、データの形を整えたりする必要はありません。 エージェントが Node のスクリプトでファイルを読み、統計を計算し、計算式の入った表とグラフを Canvas に出します。 手順は同梱の mulmoterminal-data-analysis スキルに入っています。スキルの名前を言う必要はありません。

左のシェルのセルに cafe-sales.csv の先頭の行、右の Canvas に分析の表。Temperature のタブが開いていて、ホット・アイス・パンそれぞれの気温との相関係数・傾き・切片・決定係数が出ている

頼み方

ファイルと、比べたいことを言います。

data/cafe-sales.csv を分析して。気温と売上の関係、曜日による違いを見たい。

orders.csv を読んで、地域ごとに月別で比べて。どの地域がいちばん伸びた?

survey.tsv を見て。満足度は年代で違う?

ただの質問でも構いません。答えには、裏付けの表とグラフが付きます。

ab_test.csv で、B のほうが良いと言っていい?

うまくいくこつ:

  • 何と何を比べたいかを言う(気温と売上、平日と週末など)。エージェントはそこから統計とグラフを選びます。
  • 列の名前は分かりやすい方がよい。 意味の分からない列(amt、v2)があると、エージェントは推測せずに一度だけ聞きます。一言で答えてください。
  • 区切り文字のテキストなら何でも使えます:CSV、TSV、ほかの道具から書き出したもの。Excel のファイル(.xlsx)も使えます。 エージェントは、どんなシートがあって、どれを読んだかを伝えます。大きなファイルでも構いません。 会話に読み込むのは先頭の数行だけで、残りはスクリプトが読みます。

エージェントがすること

  1. まずデータを確かめて伝える:行の数、それぞれの列が数値・日付・分類のどれか、空や読めない値の数。 重複した行、日付の抜け、ほかから大きく外れた値を、面白い発見より先に伝えます。
  2. 統計をスクリプトで計算する(Node の simple-statistics)。数字をモデルが読み取って書くことはありません。
  3. 表を作る。 統計は計算式で入れ(下を参照)、出す前にスクリプトの値と一致するかを確かめます。 誤りになる計算式があると Canvas から知らされるので、直してから「できた」と伝えます。
  4. グラフを表から描く。 だから表を追いかけます。
  5. 分かったことと、保存した場所を伝える。

出てくるもの

問いごとにシートが分かれた表。 元のデータは Data のシートに入り、分析ごとのシートが計算式でそれを読みます。 カフェの例なら、Temperature(気温との相関と傾向)、Weekday(曜日別の平均、平日と週末の比較)、 Stats(各列の平均・中央値・標準偏差・四分位・最小・最大)です。

統計は、打ち込んだ数字ではなく計算式です:=CORREL(Data!$C$2:$C$62,Data!$E$2:$E$62)、 =AVERAGEIF(Data!$B$2:$B$62,"Sat",Data!$D$2:$D$62)、=QUARTILE(Data!$C$2:$C$62,1)。 だからデータを直すと計算し直されます。表で計算できる関数は使える関数を見てください。

値で入る結果もあります。 t 検定や曲線の当てはめのように、関数で書けないものです。 「t値(計算済みの値)」のように計算済みと分かる名前が付き、データを直しても変わりません。どれがそうかは、エージェントが伝えます。

表から描いたグラフ。 カードには、どの範囲から描いたかが出ます。

「曜日別の平均杯数」の棒グラフのカード。「From the spreadsheet: Weekday!A1:C8」と出ていて、月曜から日曜までのホットとアイスの杯数。土日がはっきり多い

系列の名前は範囲の見出しの行から、分類は範囲の 1 列目から取られます。この例では、回帰直線を計算式で求めた予測値の列から描いているので、 線もデータと一緒に動きます。表から描いていないグラフ(スクリプトで計算した曲線など)には「From the spreadsheet」の行がなく、 表を追いかけないことをエージェントが伝えます。

データを直して、変わるのを見る

セルをクリックし、下の欄に新しい値を入れて Update を押します。ここでは、18℃ と涼しかった 6 月 1 日のアイスを 15 杯から 110 杯に直しています。

Data のシートでセル E2(2026-06-01 のアイス)を選んだところ。下の編集欄に E2、Formula、値 110、書式 #,##0、Update ボタンが並ぶ

そのセルを読む計算式がすべてすぐに計算し直され、表から描いたグラフも数秒で描き直されます。直す前:

Temperature のシート。アイスと気温の相関係数 0.91、1℃ あたり 5.95 杯、決定係数 82.7%。その下に、気温とアイスの散布図と、傾きの大きい回帰直線

直した後:

直した後の同じシート。アイスの相関係数は 0.74、1℃ あたり 4.81 杯、決定係数 55.5%。散布図では 18℃ の点が 110 に跳ね上がり、回帰直線が寝ている

涼しい日 1 日が、いちばん暑い日並みに売れたことになったので、相関係数は 0.91 から 0.74 に下がり、線が寝ました。 「もし〜だったら」を試すのは、こうして数字を一つ変え、結論がそれにどれだけ左右されるかを見ることです。

読み直しを頼む

表とグラフが変わるのに、直したことをエージェントに伝える必要はありません。どちらも自分で変わります。 伝えるのは、新しい数字の読み取りがほしいときです。

6 月 1 日のアイスを直した。表を読み直して、何がいちばん変わった?

エージェントはファイルを読み、計算式をスクリプトで計算して、何が動いたかを伝えます。表に計算済みの値(t 値など)や、 表を追いかけないグラフがあると、それらは古くなっているので、エージェントが計算し直して表を新しい表として出し直します。 それからは新しい表の方を直してください。古い表はそのまま残り、この分析には含まれなくなります。

保存される場所

最後に、エージェントが場所を伝えます。

何 場所
表 <作業領域>/artifacts/spreadsheets/YYYY/MM/<id>.json
グラフ <作業領域>/artifacts/charts/YYYY/MM/<名前>.chart.json
使ったスクリプト <作業領域>/artifacts/analysis/YYYY/MM/<表の id>/

スクリプトは、同じ分析をやり直せるように残してあります。たとえば翌月の CSV で:

同じ分析を data/cafe-sales-august.csv でやって。

あなたのリポジトリには何も書かれず、プロジェクトに何もインストールされません。エージェントは自分用の一時ディレクトリで作業します。

大きなファイル

5,000 行くらいまでなら、全部の行が Data シートに入ります。それより大きいファイル(1 年分の注文、ログなど)は先に集計し、 集計した表(店ごとの売上、月ごとの注文数など)をシートに入れます。計算式とグラフは、その表に対して上と同じように働きます。 大きな Excel のファイルは、スクリプトで集計します。

ワークスペースか、Workspace data を有効にしたプロジェクトでは、エージェントが CSV・TSV のファイルを読み取り専用のコレクションにして、 コレクションに集計させます。どれだけ大きくても、ファイルを会話に読み込まずに全部の行を数えます。

data/sales-2025.csv を分析して。1 行が 1 注文。店ごと、月ごとの売上を見たい。

小さいファイルとの違い:

  • エージェントがコレクションの名前を伝えます。コレクションの一覧にも出て、ファイルを読むので、ファイルを差し替えれば中身も変わります。 ファイルはワークスペース(かプロジェクト)の中に置きます。外にあれば、data/ にコピーしてよいかエージェントが聞き、そこにある ファイルを上書きはしません。コレクションの名前は、まだ使われていないものを選びます。
  • コレクションの合計を使う前に、エージェントはファイルを一度少しずつ読み、件数と、空の値・ただの数字でない値を数えます。 コレクションは 1,200(桁区切り付き)のような値を合計から外してしまうので、そういう値があれば、スクリプトで合計し、 直したり飛ばしたりした値の数を伝えます。最小値・最大値も同じで、そういう列ではコレクションは文字として比べてしまいます。
  • Data シートには集計したものだと書かれます(例:”Store (aggregated from sales-2025.csv)”)。数字は値なので、CSV を直しても、 分析を頼み直すまで変わりません。その上の計算式(合計、割合、集計した列どうしの相関)は、表を直せば計算し直されます。
  • 全部の行が要る統計(全注文の中央値など)は、ファイルを少しずつ読むスクリプトで計算するか、集計した表についての値だと明記されます。

Workspace data が無いプロジェクトのセルでは、ファイルを少しずつ読むスクリプトで集計します。表に出る結果は同じで、Workspace data を有効にするかは任意です。

分析をスキルとして残す

望みどおりの分析になったら、エージェントが「自分用のスキルとして残しますか」と聞きます。残しておけば、次に同じ種類のファイルを渡すだけで、 同じ表とグラフが出ます。

残して。名前は cafe-sales-check で。

置き場所を聞かれます。

  • すべての端末で使う:ユーザーのスキルの場所(Claude Code なら ~/.claude/skills/。CLAUDE_CONFIG_DIR を設定しているなら $CLAUDE_CONFIG_DIR/skills/)
  • このプロジェクトだけで使う:作業ディレクトリの .claude/skills/

スキルには、どの同じ形のファイルにも使えるように直したスクリプト(ファイル名は引数、行数や範囲など、行から出す値はすべてデータから計算する)と、 必要な列を書いた説明が入ります。あなたのデータの行は、スキルには入りません。エージェントは渡す前に、分析したファイルで一度回し、同じ結果になることを確かめます。

翌月は、新しいセッションで:

data/cafe-sales-august.csv を cafe-sales-check で分析して。

または /cafe-sales-check data/cafe-sales-august.csv。スキルが必要とする列がファイルに無ければ、推測せずに、どの列が無いかを言って止まります。 スキルはセッションを始めるときに読まれるので、作ったあとは新しいセッションを始めてください。スキルの名前は mulmoterminal- では始めません (MulmoTerminal が同梱するスキルの名前です)。

ファイルの場所

何 場所
表 <作業領域>/artifacts/spreadsheets/YYYY/MM/<id>.json
グラフ <作業領域>/artifacts/charts/YYYY/MM/<名前>.chart.json
分析のスクリプト <作業領域>/artifacts/analysis/YYYY/MM/<表の id>/

作業領域は、CLAUDE_CWD を設定していなければ ~/mulmoclaude です。どちらもただの JSON ファイルなので、 ほかのファイルと同じようにバックアップしたり git で管理したりできます。

使える関数

よく使う関数は次のとおりです(@gui-chat-plugin/spreadsheet 5.0.0 時点)。全部の一覧はパッケージの README にあります。どちらにも無い関数は、表が自分で定義していない限り、 セルに #NAME? と出ます(表の関数を作る)。

種類 関数
集計・グループ SUM AVERAGE MIN MAX COUNT COUNTA COUNTIF COUNTIFS SUMIF SUMIFS AVERAGEIF AVERAGEIFS MAXIFS MINIFS
ばらつき・位置 MEDIAN MODE STDEV STDEVP VAR VARP PERCENTILE QUARTILE PERCENTRANK LARGE SMALL RANK SKEW KURT STANDARDIZE GEOMEAN HARMEAN
2 つの列 CORREL PEARSON SLOPE INTERCEPT RSQ STEYX COVARIANCE.S COVARIANCE.P FORECAST FORECAST.LINEAR TREND
検定・分布 T.TEST TTEST T.DIST T.DIST.2T T.DIST.RT T.INV T.INV.2T NORM.DIST NORM.S.DIST NORM.INV NORM.S.INV CONFIDENCE.T CONFIDENCE.NORM CHISQ.TEST F.TEST Z.TEST ANOVA.TEST MANNWHITNEY.TEST WILCOXON.TEST KS.TEST SHAPIRO.TEST SPEARMAN KENDALL
当てはめ・時系列 LINEST LOGEST GROWTH FREQUENCY FORECAST.ETS EMA DECOMPOSE AUTOCORREL
数学 ROUND ROUNDUP ROUNDDOWN FLOOR CEILING INT TRUNC ABS SIGN POWER SQRT MOD PI EXP LN LOG LOG10 SUMPRODUCT MMULT MINVERSE RAND RANDBETWEEN RANDARRAY
論理 IF IFS AND OR NOT IFERROR IFNA TRUE FALSE
名前と LAMBDA LET LAMBDA MAP BYROW BYCOL REDUCE
検索 VLOOKUP HLOOKUP XLOOKUP XMATCH INDEX MATCH ROW COLUMN ROWS COLUMNS
表を返す FILTER SORT SORTBY UNIQUE GROUPBY PIVOTBY TAKE DROP CHOOSECOLS CHOOSEROWS HSTACK VSTACK TRANSPOSE SEQUENCE
文字列 CONCATENATE CONCAT LEFT RIGHT MID LEN UPPER LOWER PROPER TRIM SUBSTITUTE REPLACE FIND SEARCH TEXT VALUE EXACT
日付・時刻 TODAY NOW DATE TIME YEAR MONTH DAY HOUR MINUTE SECOND WEEKDAY DAYS DATEDIF EDATE EOMONTH WORKDAY NETWORKDAYS
財務 PMT PV FV NPV IRR RATE NPER IPMT PPMT

STDEV と VAR は標本の値です(n-1 で割る)。STDEVP と VARP は n で割ります。今の Excel の名前(STDEV.S、STDEV.P、 VAR.S、VAR.P、PERCENTILE.INC、QUARTILE.INC、PERCENTRANK.INC、RANK.EQ)も使えます。PERCENTILE と QUARTILE は、 Excel の .INC と同じ補間をします。.EXC の付いた名前も使えます。

書式の無い計算式が日付として出るのは、その数が日付から来たとき(日付の関数か、日付のセル)だけです。合計が 52,345 なら数のままです。

日付の書式は、セルの書式でも TEXT でも Excel と同じに読みます。yyyy-mm-dd、yyyy"年"m"月"d"日"、h:mm AM/PM などで、 大文字でも小文字でも構いません。TEXT(A2,"yyyy-mm") は、日付でも文字で書いた日付でも 2025-01 になります。

計算式が表を返せます。 =SORT(UNIQUE(A2:A100))、=GROUPBY(A2:A100,B2:B100,SUM)、あるいは =Data!A1:C10 だけの式は、 Excel 365 と同じように、その右と下のセルまで埋めます。そのどれかに何か入っていると、式は #SPILL! になります。 埋まったセルは、ほかの計算式からも、表から描いたグラフからも、ふつうのセルと同じに読めます。保存されるのは式だけです。 A:A のような列全体も範囲として使えます。

RAND、RANDBETWEEN、RANDARRAY は、Excel と違って計算し直すたびに同じ数を返します。エージェントとあなたが同じ表を見るためです。

表の関数を作る

上の関数に無い手法(移動平均、重み付きの点数など)は、エージェントが表そのものに関数を作り、ほかの関数と同じように計算式で使えます。

7 日の移動平均の列を足して。表の関数にして、数字を直したら変わるように。

エージェントは表に MOVING.AVG を書き、列を =MOVING.AVG(B$2:B8, 7) などで埋めます。売上を直すと、計算式と同じように平均も計算し直されます。 関数は表と一緒に保存されるので、開き直してもあり、表から描いたグラフもそれを使います。

関数は閉じた場所で動きます。渡されたセルしか見えず、ファイル・ネットワーク・画面には触れません。50ms より長くかかると #NUM! で止まり、 関数の中の誤りはセルに #VALUE! と出ます。

頼み方

普通の言葉で頼めば大丈夫です。エージェントが Canvas の横でシェルを使えることを生かした頼み方をいくつか挙げます。

プロジェクトのファイルを表とグラフに

sales.csv を読んで、月ごとの合計と前月比を入れた表にして、推移をグラフにして。

エージェントがファイルを読み、計算式入りの表を作り、グラフを描きます。このページのスクリーンショットはこの頼み方の例です。 CSV、JSON、ログ、ほかの道具から書き出したものなど、エージェントが読めるデータなら何でも使えます。

CSV を最初から最後まで分析する

data/cafe-sales.csv を分析して。気温と売上の関係、曜日による違いを見たい。

あとは同梱の mulmoterminal-data-analysis スキルが進めます。何が出てきて、どう使うかは データを最初から最後まで分析するを見てください。

自分のリポジトリを調べる

git log から直近 3 か月の週ごとのコミット数を、最上位のディレクトリ別に数えて、表と積み上げ棒グラフにして。

テストを時間付きで流して、遅いテストファイル上位 20 件と、全体に占める割合を表にして。

エージェントがコマンドを実行し、出力を集計して、結果を見せます。先に手で書き出しておく必要はありません。

前提を直して、もう一度聞く

カフェの 3 年計画を作って。単価・1 日の杯数・伸び率・費用を入れた「前提」のタブと、それを使う「計画」のタブで。

伸び率や単価を自分で直すと、計画がその場で計算し直されます。気に入った形になったら、こう頼みます。

前提を直した。表を読み直して、一番大きく変わったところを教えて、グラフも描き直して。

表にない統計

この売上に曲線を当てはめて、当てはめた値を表に入れて。

相関、回帰、t 検定、分布、パーセンタイル、順位は、今は計算式で書けます(使える関数)。 どの関数にも無い手法は、表の関数にできます。残るもの(表の外のデータが要る結果や、セルで計算するには重いもの)は、 エージェントが端末のスクリプトで計算し、値として入れます。スクリプトで計算した値は、表を直しても計算し直されません。計算し直されるのは計算式だけです。

数字を確認する

レポートができたら、合計を確かめるチェックリストを出して。

エージェントが確認項目を出します(requestCheck。エージェントが右ペインを操作するを参照)。 各項目に OK か NG を付けると、メモがエージェントの次の仕事として返ります。

制限

  • 表のボタンや表示は英語です。
  • 使えるのは使える関数だけです。それ以外は #NAME? になります。
  • 保存されるファイルには計算式が入り、計算結果は入りません。結果はエージェントが計算します。
  • グラフが表を追いかけるのは、エージェントが表の範囲から描いたときだけです。それ以外のグラフは描き直しを頼んでください。
  • 表を直したことはエージェントに知らされません。端末で伝えてください。
  • 5,000 行くらいを超えるファイルは、行ごとではなく集計して出ます(大きなファイル)。

ほかに:機能リファレンス · エージェントが右ペインを操作する


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